四国、松山は私の故郷です。松山空港から市内に至る、緑の多い幹線通り沿いに、「よつば循環器科クリニック」という19床のクリニックがあります。私が研修医の頃に厳しく指導して頂いた阿部充伯先生が院長で、彼は心臓血管治療分野において、国内屈指のドクターです。
ここは全国でも珍しく、循環器内科と心臓血管外科を兼ね備えたクリニックです。通常19床以下のクリニックでは、設備投資が莫大にかかる心臓血管外科までは、手が回らないのが実情です。しかし、このクリニックでは非常に優れた横山雄一郎心臓外科医師が常駐しており、彼の師匠の佐藤 晴瑞先生とともに、心臓手術を積極的にこなされています。
実は、私は、院長の阿部先生に呼ばれて、このクリニックに、1~2ヶ月に1度、カテーテルアブレーション治療を実施しに来ているのです。この度12月に、これまた採算を度外視して最先端の不整脈治療が行える「カルト3」という器械を購入して頂きました。このクリニックには、麻酔科医もいますので、アブレーション治療を全身麻酔で行えます。麻酔科医が行う全身麻酔は、筋弛緩剤を使用しますので、術中に患者さんの体動が完全に収まり、アブレーション治療が非常にやりやすくなり、成功率の上昇や、合併症の低減が見込めるのです。勿論、患者さんにとっても楽な治療になります。また、アブレーション中は、心臓外科医が横に待機して頂いていますので、心外膜アプローチという、心臓の外側から実施する、侵襲度の高い不整脈治療をすることも可能なのです。
小さいクリニックですが、通常の循環器治療はもちろんのこと、不整脈治療に関しては、このクリニックでほぼなんでも実施可能です。近隣で不整脈でお困りの方は、ご相談されてみてください。
そぼ降る雨の日のよつば循環器科クリニック正面玄関です。 |